ご挨拶

大橋 隆治 大学院教授

日本医科大学統御機構診断病理学教室のホームページにようこそいらっしゃいました。令和2年4月1日付けをもちまして、内藤善哉教授の後任として当教室の主任教授 (大学院教授) に就任しました大橋隆治と申します。 

私は1992年に本学を卒業し、病理学教室で学位を取得しております。2001年に渡米し、ワシントン大学医学部 (セントルイス) 病理科にてレジデント修了後、米国病理専門医を取得し、その後は病理診断医として活動しておりました。2011年に本学に復帰してからは、日本医大武蔵小杉病院病理診断科で部長を勤めるなど、一貫して全身臓器を対象とした外科病理を中心に仕事をしてきました。その間、日常診療の合間に専門の非腫瘍性腎疾患のみならず、乳癌、甲状腺癌、細胞診に関する研究も同時に行ってきました。
また、耳鼻科、皮膚科など多くの臨床科との共同研究も手掛けて参りました。常に日常診療から生じた疑問点を出発点とした、臨床そして患者様に還元できる研究をモットーとしています。当病理学教室には浅野教授、内藤教授時代から続く膵癌を中心とした癌研究の伝統があります。現在も、腫瘍の増殖進展に関わる増殖因子やその受容体、細胞外基質の役割、癌幹細胞に関する研究が進行中です。今後も教室の伝統は守りながら、自身の専門である腎疾患や炎症性疾患などの新たな分野にも研究対象を広げていく所存です。

私に託された最大の使命は日本医大に優れた病理診断医を育成し、盤石な病理診断システムを構築することです。さらに、病理学知識を持つ研究医の育成を行い、後継者を育てていきます。第2,3,4年生における学生講義、実習やクリニカルクラークシップでは病理学の魅力、楽しさを伝えていきます。また、病理に理解のある優れた臨床医を育成することで、本学の臨床レベルの向上にも貢献していきたいと思います。
ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。